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胸を打つデザインが生まれるのは、紙の上だけだろうか。
美しさとは、瞳の奥でその価値が見極められます。今、あなたが目にしているBMWの美しさは、デザイナーによる発送の結実に他なりません。独創的でエレガントなラインを描くことで、新たなダイナミズムを表現したのです。そして、燃料消費の低減をもたらすエアロダイナミクスを追求しながら、力強さを見る人の心に焼き付けるフロント・フェイスをデザインしました。独自の美しさは、インテリアの中にも見出すことが出来るでしょう。あなたを迎えるのは、全てが美しく調和されていながら、躍動感に満ちた空間なのです。


ーカタログより抜粋ー


E34に11年乗り、そろそろ人生の転換期を迎えた自分の目に飛び込んできたBMWの5シリーズ、F10。
E60の猛禽類を推察させるデザインとは違う意匠に一瞬にして心を奪われ、いつしか自分の心の中で気になる存在となってしまっていた。
折しもその年に、かつてE34で10周年記念モデルが、E39で20周年記念モデルが発表されたように、F10でBMW JAPAN30周年記念モデルが発表され、スタイリッシュなボディデザインとエレガントなインテリアに瞬殺。
E34よりも遙かに大きくなったボディサイズに脅威を感じながらも(全長はほぼE32レベル)、ガレージに入るならばと言う条件付きで契約の話が進む。
全長4930mmに対して、ガレージの長さは実寸で5000mm。理論的には格納可能だが、前後に残された余裕は僅かに70mm。
それでも格納された事実は否めなく、自分の心に嘘はつけないと新たな相棒を迎え入れる決心をした。